2023 Shrine Furniture Design
ある神社の麓に土に覆われた住宅を設計した。その住宅のダイニングに配置された家具。
「神社」の建築的なエレメント、例えば雄大な曲線が幾重にも重なる垂木、有機的な曲面による厳かな屋根、経年変化による偉大な歴史を感じる色彩、様々な事象を抽出して家具としてコラージュを試みた。
前例のない直径1200mmの大樋飴釉タイルを制作した。そのタイルをテーブルに慎重に嵌め込み、土と木の融合を図っている。
コロナ禍を経て、人の働き方は多様になり、コミュニティのあり方さえも変質をした。リアルで交流することの尊さを学び、人と人が手を取り合い「祈る」ことの豊かさも学んだ。「神社」は古くは神聖な山、滝、岩、森、巨木などに「カミ」が宿るとして敬い、社殿がなくとも「神社」とした。森羅万象、「カミ」から様々なインスピレーションを幸運にも授かった家具についてのストーリーである。